『キャシャーンがやらねば誰がやる』

というわけで、朝一で観に行ってきましたよ、キャシャーン。まぁ、当然のごとく一人で行ったわけですが。
えっとねー、『どうせ原作アニメじゃん!』と軽ーい気持ちで見に行った私がバカでした。あれは、それなりの覚悟をして見に行く映画です。あと、出来れば大切な人と一緒に。戦争って何? みんなの幸せって何? 誰が誰を差別するの? って感じのかなーり重いテーマ満載で、あんまりにも辛くて途中で観るやめようかと思ってしまったよー。誰かを守るために誰かを傷つけ、傷つけられた人がまた誰かを傷つけ……と、憎しみは憎しみしか生まず、連鎖は止まらず増幅されていくのがすごく怖くて。人間の汚い部分を思いっきり目の前に突きつけられた気分だった。私、見ながらずっと『どうしたら傷つけあわずにすむのかな?』って考えてたんだけど、最後にキャシャーンが『生きる為には誰かを傷つけていて。だから僕達は傷つけられることを許しあわなくちゃいけないんだ』みたいなことを言った瞬間に、スコーンと何かが抜けた気がした。あぁそうだよなぁ、って。どうしても傷つけてしまうなら、それを補う方法を考えるしかないんだぁと。自分の幸せの影に傷ついている人もいるけど、だからって幸せになるのをやめるんじゃなくて、自分が傷ついた時に相手を許せばいいんだって、それを繰り返していけばいいんだって。だからって、むやみに人を傷つけたり理不尽な理由で傷つけられるのを我慢するのはおかしいけどね。今まで漠然と思ってはいたけど、映像でリアルに見せられて、台詞として言われて、非常に強く自分の心にはっきりと深く刻まれた気がする。
綺麗事って言われればそれまでだけど。